儚いものです・・・

猫の診察に動物病院へ行きました。
腫瘍専門医の診察日なので、待合室も大勢の人と犬や猫たちで満杯状態です。
私が待合で待っていると、ラブラドールが飼い主に連れられて入って来ました。
すると、その場でへたり込んでしまった。ハーハー口で息をしながらとてもしんどそう。
かなり大柄なラブちゃんだったので「ははー、これは太り過ぎだな。それで息が上がってしまったのだな」と
勝手に解釈していたのです。
そう思っていると、中から先生が出て来て様子を診る。
その先生と馴染みなのかラブちゃんも尾を振りながら身体を起こそうとしている。
「状態がよくないので動かさないで!!」他の先生も出て来る。そして飼い主と3人がかりで抱えられて中へ・・・
そうこうする間に診察の順番が来て中に入ると、その奥に並ぶゲージの中に点滴と心電図らしきものを装着されたラブちゃんが見える。
もう動かなくなっていて、先生が付き添っている。飼い主さんラブちゃんをさすりながら泣いている。
何個も診察室が並び、その中がひとつになっているものだから見えるのです。
すると、警報音・・・「心肺停止です」と先生が叫ぶと、わが猫を診てもらっていた先生も「急変したのでかまいませんか?」と総出の蘇生処置をしています。
10分も過ぎただろうか・・・「もう、いいです」と飼い主の声がした。
病院に来て亡くなるまでの間、ほんの30分もあっただろうか? さっきまで生きていたのに・・・
もう、聞き耳を立てることも、様子を伺う事も止めた。
とても衝撃的で辛い命の現場でした。